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【医師監修】発毛剤と育毛剤の違いを解説 効果や副作用について

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育毛剤と発毛剤の違いについて

育毛剤と発毛剤の違いについて

薄毛や抜け毛に悩んで対策を調べていると、よく目にするのが育毛剤や発毛剤です。しかし、「正直それぞれの違いがよくわからない……」という方が多いのではないでしょうか。「育毛剤と発毛剤ではどちらが強力なの?」「名前が違うだけじゃないの?」という疑問もわいてきます。

発毛剤と育毛剤に違いはあるのでしょうか。違いがある場合は、どのような違いなのでしょうか。この記事では発毛剤に焦点を当て、発毛剤とはどのような薬剤なのか、育毛剤との相違点、使用する際の注意点などをご紹介します。育毛剤との違いを知って、使用する際に役立てましょう。

髪が生える仕組みとは

髪の毛は、成長期・後退期・休止期の3つのヘアサイクルから成り立っています。

髪の90%が成長期で、新しく生え変わった毛髪から2~6年かけて伸び続けます。成長期を終えた髪の毛は後退期に入ると髪の成長が止まり、毛母細胞が分裂しなくなります。そして休止期に入った髪の毛は完全に成長を止め、新しい髪の毛が成長する準備期間になります。休止期の髪の下で新しい髪の毛の成長が始まり、古い髪の毛を押し出すようにして生え変わります。

このヘアサイクルが乱れると成長しきらないまま抜け毛が増え、薄毛へと繋がります。ヘアサイクルが乱れる原因としては、AGA(男性型脱毛症)や生活習慣の乱れ、過度なストレス、間違ったシャンプー方法、頭皮の乾燥、皮膚疾患などが挙げられます。

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育毛剤と発毛剤の違い

まず、発毛剤とはどんな薬剤なのかをご説明します。

発毛剤は、活動が弱くなった毛母細胞を活性化させ、細く弱々しくなってしまった毛を太く元気に成長させる働きをします。髪の毛は毛母細胞が分裂することにより伸びるため、毛母細胞の働きは健やかな髪の毛を育てるのに欠かせません。

育毛剤と発毛剤の違い

発毛剤は基本的に病院やAGA専門のクリニックなどで医師の処方によって入手します。ドラッグストアなどでも販売されていますが、薬剤師と対面で購入する必要があるOTC医薬品です。

発毛を主な作用とする成分はミノキシジルとされており、ミノキシジルを配合した発毛剤(塗り薬)のみが厚生労働省から承認を受けています。

ミノキシジルの配合量を減らした、女性用の発毛剤も販売されています。

育毛剤と発毛剤の効果の違い

では、発毛剤と育毛剤はどこが違うのでしょうか。

発毛剤と育毛剤には「医薬品」であるか「医薬部外品」であるかという大きな違いがあります。発毛剤は医薬品、育毛剤は多くが医薬部外品となっています。

育毛剤は、発毛するよう直接細胞に働きかけるというよりは、頭皮の血行促進や保湿などで頭皮環境を整える働きをします。そのため育毛剤は、発毛剤と比べると作用がおだやかなものが多いといえるでしょう。また育毛剤は、頭皮環境を改善することから抜け毛防止に役立てます。

発毛剤に比べ市販などで入手しやすく、価格もリーズナブルであることが多いため、手に取りやすいのが育毛剤のメリットといえます。違いを生かし、発毛剤と育毛剤を使い分けましょう。

育毛剤と発毛剤の副作用の違い

発毛成分として使われるミノキシジルには副作用もあります。

まず一般的な塗るタイプのミノキシジル配合剤の場合は、頭皮の湿疹やかゆみ、むくみや頭痛といった症状が出る可能性があります。まだ一般的ではありませんが、飲むタイプのミノキシジル配合薬剤もあります。飲むタイプの場合、めまいや動悸、むくみなどの症状や、体毛の増加が起こる可能性があります。

これらの副作用が起きる可能性があるため、薬剤師や医師の指導のもとで、量やタイミングなどを守って適切に使用するのが望ましいです。

女性の場合、妊娠中に使用すると胎児の心臓に強い負担をかけるリスクがあるため、ミノキシジルの使用は慎重に考えるのがよいでしょう。妊娠したからとミノキシジルをやめたとき、一気に髪の毛が抜けてしまう可能性もあります。また女性用のミノキシジル配合の発毛剤は、男性に比べて配合量が低く作られています。配合量が多いほうがより効果がありそうだと考えて男性用のものを使用すると、副作用が起きる危険性が高くなるため、女性用のものを使用しましょう。

どんな副作用が起きるのかを事前に把握したうえで、適切な方法で発毛剤を使うのが大切です。そして、身体に異常を感じた場合はすぐに診察を受けましょう。

育毛剤と発毛剤の注意点

育毛剤と発毛剤を使用する際、それぞれの注意点を確認しましょう。

育毛剤と発毛剤の注意点

育毛剤の注意点

育毛剤を使用する際、肌質や頭皮環境に合ったものを選ぶ必要があります。

たとえば敏感肌や乾燥しがちな方がアルコール濃度の高い育毛剤を使用してしまうと、さらに頭皮の乾燥を招きます。育毛剤に入っているアルコールは、成分の調合や品質維持、成分や頭皮の殺菌・抗菌など、さまざまな役割を持っています。アルコール成分には余分な皮脂を取り除く役割があるため、肌質や乾燥気味の方には適していません。

また、複数の育毛剤を併用、用量・回数を守らない、不衛生な状態で使用するなどは、かえって頭皮環境を悪化させてしまうため、正しい使用方法を確認してから使いましょう。

発毛剤の注意点

副作用のほかにも、ミノキシジル配合の発毛剤を使用する際に気をつけたいことがあります。

まず、これは発毛剤以外の薬剤にもいえますが、使い始めてすぐに結果が出るわけではないということです。使い始めたばかりなのに、すぐに使用をやめてしまうと、続けていれば発毛剤によって改善したかもしれない薄毛が改善されなくなってしまう恐れがあります。目に見える結果が出るまでには長い期間がかかることを見据えたうえで、じっくり使い続けましょう。

次に、海外の通販サイトで販売されている発毛剤の存在です。ミノキシジルを配合した発毛剤の内服薬を販売しており、個人輸入で購入できる海外サイトが多くあります。診察を受けず、誰とも顔を合わせなくても購入できることから、気軽に入手できると考えがちですが、これらのサイトを利用することにはさまざまなリスクがあります。

注文しても本当に届くかわからないということ、届いたとしても偽造薬品である可能性があることなどがリスクとして挙げられます。個人輸入は自己責任であるため、届かなかったり偽造薬品であったりしても、補償を受けられる可能性は低いです。健康被害をこうむったとしても保証されませんので注意が必要です。このように個人輸入での購入は、リスクが非常に高いといえます。

育毛剤と発毛剤の併用

発毛を促しつつ、生えている髪の毛を健康に育てたいと思う方は少なくありません。しかし、育毛剤と発毛剤を併用すると副作用のリスクが高まり危険と考えられています。発毛剤・育毛剤の使用方法や注意書きにも、併用は禁止と記載されていることがほとんどですので、使用前によく確認しましょう。

また、発毛剤には発毛を促すと同時に、育毛剤の役割を担う成分が含まれている商品もあります。発毛剤と併用したいと考えている方は、育毛成分も含まれているのか医師やクリニックに聞いてみましょう。

育毛剤で起こる副作用の症状と原因について【医師監修】
育毛剤で起こる副作用の症状と原因について【医師監修】

育毛剤や発毛剤以外でできる薄毛対策

育毛剤・発毛剤だけではなく、薄毛対策には普段の生活習慣も大切です。

育毛剤や発毛剤以外でできる薄毛対策

食生活の見直し

脂っこいおかずや偏った食事は、髪の毛や身体に悪影響を与えてしまいます。バランスの良い食事を心がける、ファストフードやコンビニ食を控えるなど、食事の見直しを行いましょう。

また、髪の成長にはビタミン、タンパク質、ミネラルなどが必要不可欠な存在です。特に髪の成分であるケラチンは、アミノ酸を含むタンパク質がもとになりますので、大豆製品や魚などを意識して食事に取り入れてみましょう。

正しい洗髪と頭皮環境に合ったシャンプー液

洗髪は基本毎日行うため、シャンプーの種類や洗い方は大切です。頭皮環境の状態が良好ではない場合、低刺激のものやスカルプシャンプーへの切り替えを検討しましょう。

また、汚れが気になるからと何回も洗ったり、爪を立ててゴシゴシを洗ったりすると、頭皮の乾燥や傷を付けてしまいます。

シャンプーは基本1日1回とし、指の腹でやさしく丁寧に洗ってください。その際、シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しがあると、毛穴つまりや炎症などを招いてしまう恐れがあります。洗い流しがないよう、すすぎは時間をかけて行いましょう。

正しい治療をするならクリニックに相談

抜け毛や薄毛を予防したい場合には育毛剤の使用がおすすめですが、すでに抜け毛・薄毛が進行している方はクリニックに一度相談しましょう。

抜け毛・薄毛はセルフケアだけでは改善が難しく、さらに発毛剤は医薬品のため処方箋がないと入手できません。

原因をしっかりと突き止めたうえで正しい治療を行うには、まずクリニックを受診することをおすすめします。

まとめ

育毛剤と発毛剤ではそれぞれ成分や役割が異なるため、違いを良く把握したうえで使用する必要があります。髪の成長を促したい場合は発毛剤、生えている髪の成長を育てたいときは育毛剤がそれぞれ当てはまります。しかし、発毛剤は医薬品のため医師の処方箋発行が必要となるため、すでに抜け毛や薄毛が進行している方は、まずクリニックに相談してみましょう。

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