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フィナステリドによる治療|効果と副作用

「フィナステリド錠」とは

「フィナステリド錠」とは、AGA(男性型脱毛症)治療薬として日本で最初に発売された「プロペシア」の後発医薬品(ジェネリック医薬品)です。

フィナステリド錠にはプロペシアと同様の成分が含まれており、効果に違いはありません。しかし一般的にはジェネリック医薬品であるフィナステリド錠のほうが安価で購入できます。

フィナステリド錠は2015年に国内で承認を取得したことをきっかけに、さまざまな医薬品メーカーから販売されるようになりました。当院で処方しているのは、ヴィアトリス製薬が販売している「フィナステリド錠(VTRS)」です。

なお、「フィナステリド」はAGA治療に有効とされる成分の名前であり、同じく有効成分である「ミノキシジル」とは効果が異なります。

ミノキシジルは、毛根にある細胞の働きを促進し、発毛を促すとされる成分です。一方、フィナステリドは、薄毛の原因とされるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制し、薄毛の進行を防ぐ効果が期待されています。

ジェネリック医薬品とは…?

「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」とは、新薬(先発医薬品)の特許期間などが過ぎたあとに、有効成分や効果、品質、安全性などが新薬と同じであることを条件に、国から承認された医薬品のことです。

一般的に、ジェネリック医薬品の価格は先発医薬品の7割程度になります。長期的な治療が必要な疾患の場合、ジェネリック医薬品を活用することで治療費を最大で3割近く抑えることができます。

フィナステリドのまとめ

以下は、当院で処方しているフィナステリド錠(VTRS)の詳細をまとめた表です。

商品名 フィナステリド錠 1mg「VTRS」
効果・効能 テストステロンをジヒドロテストステロン(DHT)へ変換する5α還元酵素II型の働きを阻害し、AGA(男性型脱毛症)の進行を遅延させる
服用方法 20歳以上の男性は1日1回1錠服用
服用の際の
注意点
効果が確認できるまで通常6ヶ月の連日投与が必要。(3ヶ月の連日投与により効果が発現することもある)本剤を6ヶ月以上投与してもAGA(男性型脱毛症)の進行に遅延がみられない場合には投薬を中止すること
副作用 肝機能障害、リビドー(性欲)減退、勃起不全、精液量減少、射精障害、睾丸痛、発疹など
禁忌 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者、女性(特に妊婦または妊娠している可能性のある方および授乳中の方)、小児は服用不可。また、錠剤の分割・粉砕、アルコールとの同時摂取は不可
価格 初回 3,700円、
2回目以降 6,600円
製造販売元 ヴィアトリス製薬

フィナステリドの効果とは

ここからは、AGAが起こる仕組みとフィナステリドの効果について解説します。効果を理解しておくと、フィナステリドが含まれる治療薬を服用するか検討しやすくなるでしょう。

AGAが起こる仕組み

AGAの主な原因は、テストステロンと呼ばれる男性ホルモンと還元酵素5αリダクターゼが結びつくことで生成される「ジヒドロテストステロン(DHT)」です。

DHTが髪の根元にある毛乳頭細胞の受容体と結びつくと、髪の成長期が短くなり、ヘアサイクルの乱れが起こります。太く長い髪に成長する前に抜け落ちてしまうため、細く短い髪が増え、頭皮が透けて見える状態になります。

AGAが起こる仕組み

フィナステリドがAGAを抑制

フィナステリドは、還元酵素5αリダクターゼの作用を妨げることで、AGAの原因となるDHTの生成を阻害します。そのため、乱れてしまったヘアサイクルを改善し、AGAの進行を抑制する効果が期待できます。

フィナステリドの効果がある
AGAのタイプとは

AGAの原因となる還元酵素5αリダクターゼには「I型」と「II型」があり、フィナステリドは「II型」の働きを阻害します。

なお、フィナステリドを服用しても効果がみられない場合は、還元酵素5αリダクターゼの「I型」が髪に影響を与えている可能性があります。医師と相談し、還元酵素5αリダクターゼの「I型」と「II型」の働きを阻害できるザガーロ(デュタステリド)の服用を検討しましょう。

フィナステリドがAGAを抑制

フィナステリドの効果が出るまでの期間は?

フィナステリドの効果を実感するには、一般的に約6ヶ月の連日投与が必要とされています。ただし、治療薬の効き方は患者さまの体質や薄毛の進行具合によって異なり、人によっては2〜3ヶ月で効果を感じられる場合もあります。

なお、AGA治療薬は症状の改善だけでなく、発毛した髪を維持するためにも継続的な服用が推奨されています。

フィナステリドは長期服用しても薬への耐性が発生せず、服用する量を増やしていく必要はないとされています。ただし、副作用のリスクはゼロではないため、定期的に医師の診察を受けながら服用を続けましょう。

フィナステリドの副作用について

フィナステリドは、長期投与試験期間中における副作用(臨床検査値異常変動も含む)の発現率は数%程度と報告されており、比較的安全な薬と考えられています。

ただし、問題なく服用を継続していても、体調の変化といった要因で副作用が現れることもあります。異変を感じたらすぐに医師へ相談できるよう、副作用について正しく把握しておくことが大切です。

ここからは、フィナステリドの主な副作用の特徴を解説します。

肝機能障害

フィナステリドは主に肝臓で代謝されるため、肝臓に負担がかかり肝機能障害が起こる場合があります。

ただし、フィナステリドを主成分とするプロペシアの使用成績調査によると、肝機能障害の発現率は0.2%程度と報告されています。

頻度の高い副作用ではないため過度に心配する必要はありませんが、体調に異変を感じた場合や、肝疾患の既往がある場合には、医師の判断により血液検査などを行うことが重要です。

リビドー減退・性機能障害

フィナステリドを服用すると、リビドー(性欲)減退や性機能障害の副作用が起こる可能性があります。

リビドー減退は、フィナステリドを服用している方の1.1%に発現したと報告されています。また、性機能障害の主な症状は以下のとおりで、いずれも発現率は1%未満とされています。

●勃起不全
●精液量の減少
●射精障害


フィナステリドには男性ホルモンであるDHTの生成を抑制する働きがあるため、リビドー減退や性機能障害が起こると考えられています。

抑うつ症状

フィナステリドを服用した方の中には、まれに抑うつ症状を訴えるケースが報告されています。フィナステリドを主成分とするプロペシアの使用成績調査では、精神障害の発現率は0.2%と報告されています。

フィナステリドによってDHTの生成を抑制するため、ホルモンバランスの変化が抑うつ症状に関与している可能性があると指摘されていますが、明確な因果関係はまだ解明されていません。また、AGAによる見た目へのストレスや、うつ病発症への不安なども抑うつ症状を引き起こす要因と考えられています。

フィナステリドを服用する前から抑うつ症状がみられる方は、服用しても問題ないか医師と検討しましょう。

乳房圧痛・乳房肥大など

フィナステリドの副作用として、乳房圧痛や乳房肥大などがまれに報告されています。

フィナステリドによって体内のDHTが減少すると、体内の女性ホルモン(エストロゲン)のバランスが変化し、乳房の肥大などの症状が現れることがあります。乳房の張りや腫れ、触れたときの痛みなどの症状がある場合は、医師に相談しましょう。

ポストフィナステリド症候群(PFS)とは

ポストフィナステリド症候群(PFS)とは、フィナステリドの内服を中止したあとも神経内分泌の異常が継続し、副作用の症状が消えない状態のことです。基本的にはフィナステリドの服用をやめるとリビドー減退や抑うつ症状などの副作用は改善しますが、まれに症状が続く場合があります。

ポストフィナステリド症候群(PFS)の原因はまだ明確になっていませんが、下記の要因が関係している可能性が考えられています。

● 持続的なホルモンバランスの乱れ
● 神経内分泌系の不調
● 遺伝的な要因
● うつ病や精神疾患など心理的な要因の影響

上記に該当する方や、服用に不安がある方は、医師に相談するようにしましょう。

AGA治療の副作用に関するAGAスキンクリニックの取り組み

AGA(男性型脱毛症)の治療には、内服薬や外用薬といった投薬治療が一般的です。
そのため、「副作用が心配」「体調への影響が不安」という方も多いのではないでしょうか?
AGAスキンクリニックでは、患者様が安心して治療を受けられるよう、治療開始前から治療中まで徹底したサポート体制を整えています。

治療を始める前には、医師による健康状態の確認や血圧測定を実施します。
また、治療に使う医薬品が体に合っているかを確認するために、初回の血液検査を必ず行っています。

● 医師との対面問診で健康状態・既往歴の確認
● 血圧測定
● 血液検査(服用前)
● 医師による対面での健康チェック・問診・血圧測定
● 服用前の血液検査(1回目)
● 服用後の血液検査(2回目) 等

AGA治療で使われる薬は、すべての方に適しているわけではありません。
血液検査の結果をもとに、医師が投薬の可否を判断することで、安全性を最優先に考えた治療が可能となります。

また、治療をスタートしてからも、体調に変化がないかこまめにチェックを行い、副作用の兆候があればすぐに対応できる体制を整えています。

患者様の体質や生活スタイルに応じて、治療内容の調整も柔軟に対応しています。患者様の体調や生活スタイルに応じて現役療法や治療内容の調整も柔軟に対応しているため、無理なく治療を継続いただけます。

フィナステリド服用の注意点

フィナステリドを服用する際の注意点として、服用開始後に「初期脱毛」と呼ばれる現象がみられることがあります。

初期脱毛とは、毛周期が整う過程で一時的に抜け毛が増える現象で、通常は一過性の症状です。ただし、フィナステリドの影響による初期脱毛の発生頻度は高くなく、個人差があります。

初期脱毛以外にも、フィナステリドを服用する前に確認しておくと良い注意点があります。ここからは、フィナステリドを服用できない方と禁忌事項を解説します。

フィナステリドを服用できない人

フィナステリドは、成人男性が対象とされています。女性や20歳未満の男性には処方されません。特に妊娠中の女性は、フィナステリドが体内に吸収されると胎児に影響を及ぼす恐れがあるため、十分に注意が必要です。

フィナステリドは服用するだけでなく、割れたり砕けたりした錠剤からは皮膚を通じて成分が吸収される恐れがあります。そのため、女性や20歳未満の男性は、砕けたり割れたりしているフィナステリド錠に触らないようにしましょう。

なお、フィナステリドを服用すると、血液中にも成分が含まれるようになります。女性や20歳未満の男性にフィナステリドが含まれる血液が輸血される可能性があるため、服用中や服用中止後1ヶ月間は献血できません。

禁忌

肝臓にかかる負担が大きくなるため、フィナステリドとアルコールは同時に摂取しないようにしてください。
飲酒自体を禁止する必要はありませんが、過度な飲酒は頭皮の血流を悪化させる可能性があるため控えましょう。なお、フィナステリドはアルコール以外で特定の飲食物との飲み合わせに制限はないため、普段の食事を変更する必要はありません。

フィナステリド購入の注意点

フィナステリド錠は、個人輸入を利用すると安価で購入できますが、国内未承認の薬や偽物などが販売されている可能性もあります。

個人輸入で購入した薬に関する情報は医師や薬剤師なども十分に把握していないため、副作用が起きてもすぐに適切な対応を受けられない場合があります。さらに、個人輸入で購入した薬による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象にならない可能性があります。 個人輸入でフィナステリド錠を購入するのはリスクも伴うため、信頼できるクリニックで処方してもらいましょう。

フィナステリド・ザガーロ(デュタステリド)・ミノキシジルとの違いとは?

AGA治療薬に用いられる成分には「フィナステリド」だけでなく「ミノキシジル」や「デュタステリド」もあります。デュタステリドはフィナステリドと同様にジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する成分ですが、フィナステリドよりも強力にDHTを抑制するため、効果が高いとされています、ただし、価格や副作用のリスクなどは異なるため、医師と相談して自分の状態に合った治療法を選ぶことが大切です。

それぞれの違いは、以下の表のとおりです。

医療薬品名 フィナステリド錠 ザガーロ ミノキシジル
プロペシア
有効成分 フィナステリド デュタステリド ミノキシジル
効果 5α還元酵素II型を阻害 5α還元酵素I型およびII型を阻害 ・血管拡張による血行改善
・髪の成長因子の増殖
副作用 肝機能障害、勃起不全、リビドー(性欲)減退、精液量減少、射精障害、睾丸痛、発疹など 勃起不全、リビドー(性欲)減退、精液量減少、射精障害、食欲不振、全身倦怠感、肝機能障害、黄疸など 初期脱毛、多毛症、動悸、息切れ、痒み、かぶれ、頭痛、めまい、浮腫み、肝機能障害、心疾患など
効果が出るまでの期間(※) 約2~3ヶ月程度 約2~3ヶ月程度 約3~4ヶ月程度
併用禁忌 なし なし 内用薬
なし
外用薬
なし
※他の外用薬と併用については医師や薬剤師へご相談ください。
価格 フィナステリド錠 初回:
5,300円
2回目以降:
10,450円
内用薬
初回:
3,700円
2回目以降:
6,600円
7,700円~
プロペシア 外用薬
初回:
4,600円
2回目以降:
9,900円
6,800円~
  • ※効果が出るまでの期間には個人差があります。

フィナステリドを含む
オリジナル発毛薬「Rebirth」

フィナステリドを含むオリジナル発毛薬

AGAスキンクリニックオリジナルの発毛薬「Rebirth(リバース)」は、フィナステリドとミノキシジルを主成分とするAGA治療薬です。抜け毛の進行を抑えるフィナステリドと、発毛や育毛を促すミノキシジルは、どちらも世界中でAGA治療に使用されています。

タブレットは身体の内側から脱毛の原因を抑制し発毛しやすい頭皮環境を整えます。リキッドは毛根に直接働きかけることで、髪の成長を促進できます。

  • ※実感率は2011年5月〜2013年1月の時期、治療を6ヶ月継続した400名に調査。効果には個人差があります。

フィナステリドに関するよくある質問

ここからは、フィナステリドに関するよくある質問と回答を解説します。事前に疑問を解決し、服用に対する理解を深めておきましょう。

フィナステリド錠の効果はいつ頃出てきますか?
約2〜3ヶ月ほどで効果が現れる場合もあります。効果が現れるまでの期間には個人差がありますが、フィナステリドを半年以上服用しても効果が現れない場合は、医師に相談してミノキシジルとの併用治療等を検討することを推奨します。
フィナステリド錠と飲み合わせの悪い薬はありますか?

フィナステリド錠と飲み合わせができない薬はありません。ただし、ザガーロのような似た作用のある成分を含んだ薬は副作用のリスクが高くなるため、併用は推奨されていません。

フィナステリド錠は保険がききますか?
AGA治療薬は保険適用外になるため、フィナステリド錠も自費負担となります。
フィナステリドはM字ハゲに効果がありますか?
フィナステリドは、M字ハゲへの効果が期待できると考えられています。

M字ハゲや生え際の薄毛の主な要因はAGA(男性型脱毛症)の場合が多いです。フィナステリドは、AGAの原因となるジヒドロテストステロン(DHT)を作り出すII型の5αリダクターゼの働きを阻害することで、AGAによる脱毛の進行を抑制することが期待されます。
フィナステリドを主成分とするプロペシアを3年間継続して服用した方の90%以上が、前頭部でのAGAが進行しなかったという報告もあります。
ただし、効果には個人差があり、すべての人に同じ結果が得られるわけではありません。タもあります。
フィナステリドの半減期とはなんですか
半減期とは、薬の血中濃度が半分に減少するまでの時間を指します。 

フィナステリドの半減期は半減期は約4〜6時間で通常は服用後約24時間で体内からほぼ排出されますが、完全に排出されるまでの時間には個人差があります。

フィナステリドによる治療の
治療費用・料金

ジェネリック医薬品
フィナステリド錠1㎎
VTRS(28錠)
初回 3,700円
2回目以降 6,600円

まとめ

フィナステリドは、還元酵素5αリダクターゼII型の働きを阻害し、AGAの原因であるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制します。

一方、肝機能障害やリビドー減退などの副作用が報告されているため、医師の指示に従って服用することが重要です。副作用のリスクを最大限に避けるためにも、専門クリニックで処方してもらうことで安全に治療を継続することができます。

当院では、250万人以上の患者さまから薄毛の相談を受けた経験と実績をもとに、患者様一人ひとりの状態に合わせた治療プランをご提案させていただきます。また、6ヶ月以上治療を継続された患者様の多くはその後の治療継続を希望される方が多いです。

薄毛や抜け毛でお悩みの方は、AGAの専門クリニックである当院へ気軽にご相談ください。

監修医師情報

    • AGAスキンクリニック 診療顧問 田中 洋平
    • 診療顧問

      AGAスキンクリニック 診療顧問 田中 洋平

    • 経歴

      2000年3月 信州大学医学部医学科卒業後、長野県内の病院、救急センター、信州大学付属病院にて研鑽を積む。
      専門医取得後、クリニカ タナカ 形成外科・アンティエイジングセンター開設。
      後に信州大学医学部より学位(医学博士)を取得し、新潟薬科大学客員教授や東京女子医科大学皮膚科非常勤講師として国内外問わず広く活躍し、AGAスキンクリニックの診療顧問に就任。

    • 資格

      日本形成外科学会専門医
      国際形成外科学会会員
      日本美容外科学会会員
      日本皮膚科学会会員
      日本美容皮膚科学会会員
      日本抗加齢学会会員
      日本熱傷学会会員
      日本救急医学会会員
      日本フォトダーマトロジー学会理事

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